2023年に実施された税制改正による変更点を丁寧に説明します。
参考ページ：不動産投資 相続税 節税 相続対策不動産活用は本当に節税効果があるのか解説！
１つ目の変更点は、「生前贈与加算期間が3年から7年へ延長されたこと」です。
これは、被相続人が生前に贈与した財産が相続税の対象となる場合、その贈与された財産には「生前贈与加算」が適用されます。
以前はこの生前贈与加算の適用期間が3年でしたが、最新の税制改正により、この期間が7年に延長されました。
具体的には、被相続人の死亡日の3年前までに贈与された財産は全額が相続税の対象となり、4〜7年前に贈与された財産については、総額から100万円を控除した金額が課税対象となります。
要するに、7年間に渡って贈られた財産の一部が相続税の課税対象となるということです。
２つ目の変更点は、「相続時精算課税に年110万円の控除が新設されたこと」です。
贈与税には暦年課税と相続時精算課税の2つの方式があります。
暦年課税では毎年受けた贈与に対して課税が行われますが、相続時精算課税では、特定の贈与者から受けた累計2,500万円までが非課税とされ、相続が発生した時に一括して相続税が課税されます。
従来の制度では、相続時精算課税を選択すると暦年課税の110万円の控除は利用できませんでしたが、2023年の改正で110万円の基礎控除が新たに導入されました。
