ゲーム機やソフトで知られる任天堂は、「スーパーマリオ」など人気ゲームのキャラクターを現実世界に登場させる。
マリオの生みの親であるマリオが「タレント事務所のようなもの」と表現するように、任天堂の集客力は群を抜いている。
ゲーム機「Nintendo Switch」の人気が高まる一方で、任天堂は何をしようとしているのか。
11月11日、大阪の繁華街・梅田にある大丸梅田店に任天堂の直営店「Nintendo Osaka」がオープンした。
13階の800平方メートルの売り場には、マリオや「スプラトゥーン」、「ゼルダの伝説」などのゲームキャラクターをモチーフにした衣料品や雑貨など約2000点が並ぶ。
店内のいたるところにキャラクターのオブジェを配置し、見ているだけでも楽しい空間となっています。
直営店としては、2019年にオープンした東京・渋谷店に続き、国内2店舗目となります。
2009年3月には、電車で十数分の場所にあるテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)に「スーパーファミコンワールド」と名付けられたエリアがオープンしました。
任天堂のゲームの世界観を表現したアトラクションで、人気を博しています。
2012年には、同じく人気キャラクターの「ドンキーコング」をテーマにしたエリアがオープン予定です。
また、米国やシンガポールのテーマパークでも、任天堂をテーマにしたアトラクションがオープンする予定です。
任天堂は、1983年に家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」を発売して以来、世界で最も人気のあるゲームキャラクターを数多く輩出しています。
マリオの「生みの親」として知られる代表取締役フェローの宮本茂氏も、3月9日の経営方針説明会で「任天堂は世界に通用する人材が集まるオフィスのようなもの」と自負している。
実は、任天堂がキャラクタービジネスを本格的に展開し始めたのは、つい最近のことだ。
今の任天堂は絶好調だが、スマートフォンゲームブームが起きた2002年頃は状況が違っていた。
据え置き型ゲーム機「Wii U」や携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の不振で、14年3月期まで3期連続で連結営業損失を計上した。
当時の岩田聡社長(在任中の2003年に死去)は、同社のキャラクター知的財産の積極的な活用を決断した。
2003年、スマートフォンゲームを手がける大手IT企業のDeNAと資本・業務提携し、USJとエリア設立の協議を開始した。
今後の任天堂の動きに目が離せない。