うどんの美味しさを引き立てる要素として、欠かせないのがだしです。日本各地のうどんには、それぞれの地域独自のだし文化があり、うどんの麺との相性が非常に重要です。
関西地方では、昆布や鰹節を使ったあっさりとしただしが主流です。透明感のあるだしは、素材の旨味がしっかりと感じられ、うどんのもちもちとした食感を引き立てます。一方、関東地方では、濃口醤油を使った濃いめのつゆが主流で、うどんにしっかりとした味を加えます。
また、味噌煮込みうどん(愛知県)では、赤味噌をベースにした濃厚なだしが特徴です。この地域特有の味噌の風味が、うどんの素朴な味わいに深みを与えます。さらに、九州地方のごぼう天うどんなどは、だしにごぼうの風味が溶け込み、独特の香ばしさを楽しめます。
このように、だしの種類や調理法は地域ごとに異なり、それぞれのうどんとの組み合わせが、その地域独自の食文化を形成しています。